Yoon-Woo Lee氏

 1999年の生産金額は,7350億円(70億米ドルを105円/米ドルで換算)の見込みである。ディスクリート部門を米フェアチャイルド・セミコンダクタ社(Fairchild Semiconductor Corp.)に売却するなど,苦しい経済状況の中で事業構造の変革に成功し,大幅に利益を上げることができた。2000年は少なくとも15%の成長を見込む。

 DRAMの生産量は今後も増やす。市場全体のビット成長率は80%と言われているが,われわれは,これより速いペースで生産を増強する。64MビットDRAMの割合は現在減らしており,128Mや256Mといった大容量品の比率を今後増やしていく。現在,DRAM市場では寡占化が進んでいるが,これはDRAMの価格安定に貢献する。その意味では,韓国現代電子産業(Hyundai Electronics Industries Co., Ltd)と韓国LGセミコン(LGSemicon Co., Ltd)の合併や,NECと日立製作所のそれぞれのDRAM部門の合併は,われわれにとって望ましい。

 システムLSIを中心にした非メモリー分野については,さらに強化する。2000年には売上高の20~ 30%に高める。インターネット時代の到来に向けて対応は万全である。ネットワーク・サーバー向けのマイクロプロセサ「Alpha」や次世代携帯電話方式に使われるCDMA(code division multiple access)向けチップ・セットがある。今後はすべての民生機器でディジタル化が進展する。このような機器に向けてシステムLSIを強化していく。

 設備投資は,1999年にLSI部門だけで1890~ 1955億円(18~19億米ドル)の見込みである。2000年もほぼ同額を投資する。微細化を進めると同時に生産能力の増強を図る。300mmウエーハによる量産は,当初は2001年の予定だったが2002年にズレ込む。(談)


■1999年の記事へ
■目次へ
■2001年の記事へ